ゲーデが呪文を言い終えた瞬間、火柱が宙を舞い、見事ゲーデの手に命中した
「おやあ。これはマスタング大佐。」
「・・・・・エミルが二人いるようだが」
大佐は、エンヴィーの存在を知らない。
だが、大佐は何のためらいも無しに、偽物の方に炎をぶっ放したが、
ゲーデの錬金術で、見事も跳ね返された
「おいエンヴィー。そいつは何者なんだ!!」
エドワードは、ついにこの質問をした。
だかエンヴィーはあっさりと答えた。
「ああ。こいつ?こいつはディセンダーっていうんだ。
だが僕はこいつを新しく命名することに決めたんだ。」
ディセンダーという言葉に、マルタは少し反応した
明らかに自分が想像していたディセンダーとは全く違ったからだ
「こいつの名前は・・・・・・【憎悪】」
そう語った瞬間、ゲーデのマフラーがエンヴィーと自分の全身を包み、どんどん小さくなっていき、
消えていった。
マルタは、両手を使って、エミルのそばへ向かった。
エミルは、かろうじて生きているそうだ。かすかに息をしている
「エミル・・・・・・・・・・・・・」
マルタは、エミルの血まみれの手を力強く握った
「ごめんね・・・・・・・・ごめんね・・・・・・・・」
マルタの顔は、また涙で濡れていた。泣きすぎで目が真っ赤だった
「ごめんね・・・・・・・・エミル・・・・・・ほんとに・・・・・ごめんね・・・・・・・・・」
このあとは、声にならない声でエミルに謝っていた。
そのあとは、ただぐずっていた
「私たちのギルドで、休みましょうか。」
このときは、ジェイドはやさしくささやいてくれた。
〜バンエンティア号〜
「これは重傷よ!!ハロルド博士!!手伝ってください!」
「なに?なに?解剖?」
「緊急手術です!!」
そのあと、医務室の扉がしまった。そして、その扉には、『面会謝絶』と書いてあった。
マルタは、幸い、2本の脱臼や軽傷で済んだが、
心に内臓をえぐりだせるほど深い傷を負った。
医務室の前でかなり落ち込み、座り込んでいた。
そこは、同じ心に傷を負ったカノンノが居たが、その傷は、あきらかに比べ物にならないものだった。
「あの・・・・リフィルさんが絶対に治してくれますから大丈夫ですよ。」
「うん・・・・・ありがとう・・・・・」
カノンノは、なんとか元気づけようと頑張ったが、駄目だった。
「あの・・・リフィルさんとは知り合いなんですよね?だったら大丈夫ですよ。絶対治りますって!」
「・・・・・・・う・・・・。」
元気づけるどころか、泣き出してしまった。
カノンノは、これはかなり動揺した。
そのとき、部屋に戻って、ある本を持ってきた。
「ほ・・・・ほら。私絵本を持ってるんだ。いまから読んであげるね。」
その本は、いつもカノンノが読んでいるディセンダーの本だった。
その本を見たマルタは、怒りの形相をしてその本を叩き払った。
「私達の村と・・・・・エミルは・・・・・・・・」
次の言葉を発した瞬間、船中に沈黙が発生した
しかし、かなりの時間を用しても、その言葉を理解することはできなかった。
「ディセンダーによって滅ぼされたのよ!!!!」
ゲーデ